【詩】シャツ、裏返しで
近所の男の子、 よく話しかけてくれる その子の家からこちらにやって来る 長袖シャツを裏返しに着て ごあいさつをしてくれた と思...
◆ なかがわ たいろう、こころの放浪日記◆
近所の男の子、 よく話しかけてくれる その子の家からこちらにやって来る 長袖シャツを裏返しに着て ごあいさつをしてくれた と思...
私はいま どこにいるのかどこを彷徨っているのか日本にいるのか日本という国にいるのかそれともただ単に日本列島という土地に立っているだけなのか...
二十歳の頃は 肉体の中に心がちゃんと収まっていた いまでは、心の三歩後ろを 肉体がちょこちょこついてくる この心は透...
透明なものなどこの世にはなくて 透明なもの 半透明なものも すべて輪郭が浮かびあがる 輪郭という曲線が直線となり やがて刃先と...
年をふるごとに 人生の終着点が遠ざかっていく そして 命の終わりが近づく 生き方は未完成で そこにゆらぎがある 時間が ...
消えてなくなってしまった 星を見つめるため 夜眠る 消えた星と わたしがいるといういまここと 背後に、見えずに聳える過去と 一直...
処女は一度経験を持つと 処女ではなくなるが 人は一度世界を経験すると 永遠の少年ではなくなってしまう ぼくは目の...
いまわたしはどこに立っているのか あの満月も向こうに回れば暗闇を司る新月 記憶の図書館の中央で昔の記録が飛び交う いま未来に頭...
観光地の新原(みぃーばる)ビーチから 東御周り(あがりうまーい)の聖地の一つ 沖縄で初めて稲作が始まったという 泉が湧く さとう...
家の 清らかな記憶と 汚れた血肉が 森の湖水に沈んでいく 峠を越えて 海に出る 黒い土地が 見えない潮でコーティング ...