2017年に向けて|「由布岳」と「豊後牛」でお腹いっぱいになった話。

こんにちは!

今年、2016年はこれまで数年続けてきたライターを今後どう方向性を持って行こうかあれこれ考えた一年でした。

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Twitterのライターさんとの触れ合い

Twitterで積極的にライターさんをフォローして仕事の姿勢ややり方を学んだり、ときにはアドバイスをいただくなどして、自分の現状とフィードバックさせたり。何となくここまでやって来れたライターという仕事を改めて見つめ直していました。

ライターとしての方向性について考えるきっかけは、夏に初期の頃からのクライアントさんからかなり手厳しいコメントいただいたことです。仕事に対する姿勢、品質に対する思い、専門性を高めることへの意欲など、当時もやもやしながら暗中模索していた自分には冷たい水を浴びせられたような驚きでした。

単価を上げること。SNSでもライターの悩みの代表的なテーマです。単価の高い仕事をする。自分のライティングスキルや情報性を高めて単価交渉をする。そういった試行錯誤が続いたとき、それまで自分が受けたい案件のジャンル選びに数字や売上の視点をあまり働かせていなかったと気づきました。

ライターになったきっかけ

ライターを始めた当時、文章を書くのが好きという自分の傾向がそのままお金として返ってくるこの仕事に驚いたものです。文章を書く仕事といえば以前転職活動の一環で大阪のあやしい健康食品会社のコピーライターの面接にいったぐらいでしょうか。見本で見せられた広告は、とにかくド派手。誇大広告でACに引っかかるんじゃないかというぐらいのすごさでした。

その当時は家庭の事情や体調のこともあって、在宅でできる仕事を探していました。フルタイムでサラリーマンのような仕事は難しいけれど、少しでも家計の足しになればといった感覚で見つけたのが、@SOHOでした。

@SOHOにはアフィリエイトサイトやブログの記事作成案件がたくさん転がっていました。2009年から2011年ぐらいの話です。当時、@SOHOのライティング案件は数をこなせば大学生のバイト代ぐらいにはなりそうという単価が多かったです。

夢でうなされそうになった湯布院温泉

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忘れられない案件があります。大分県の湯布院温泉の高級旅館20軒の特徴を500文字だったか800文字程度でまとめるというものでした。SEO的に長文が好まれるようになった以前の時代なので、アフィリエイト記事も1000文字以下が主流でした。

この湯布院温泉のライティング。旅館の公式サイトを参考に書くわけですが、これが書いても書いても終わらない、頭の絞られる仕事でした。というのも、どの旅館サイトを見ても最大のセールス文句としてピックアップされていたのが「由布岳」と「豊後牛」の一点張りだったからです。

雄大な由布岳を望む客室や露天風呂で景色を見ながら、豊後牛の陶板焼を味わう。

これを唸りながらひたすら手を代え品を代えて、文章に変化を付けていきました。建物や客室の特徴だけではとてもその文字数で違いを出すのは難しかったのです。

たしかこの湯布院案件は1記事150円とかそんなレベルだったと思います。文字単価にすれば0.1円とかそれ以下だったでしょう。

でも、好奇心旺盛で旅行大好きな私としては、観光地の情報を仕事を通して知識欲を満たせるというと何ともおいしいお仕事だったのです。

ライターは、ただ書くだけじゃなく、何をどこで書くか

どういうライティング案件を攻めていくか。それはライターさんそれぞれの個性や志向、仕事の捉え方で大きく変わります。数字だけを上げるために興味や関心はひとまずおいて、とにかく報酬の高いジャンルだけを攻めていく人。自分の得意な複数のジャンルにわたって、リスクヘッジしながら案件を受ける人。私のように趣味の延長から始まって、自分のペースを守りながらバイトぐらい稼げたらいいなという人。

さらに、独身か既婚か、家庭があって育児しているか、専業か兼業か副業か。そういう自分を取り巻く環境もライターの仕事のスタンスに影響を与えることでしょう。

私の場合は、もともと文章を書くのが好きだったこと、自分のペースで仕事したいこと、好奇心旺盛といえ聞こえはいいけど飽き性だから自分の興味のあるいろんなジャンルを少しずつやりたいこと。そのあたりがライターとしての今の位置というかスタイルを形成したようです。

数字を上げるという戦略

2016年。ランサーズに代表されるクラウドソーシングを活用し、ガンガンに数字的な視点から体力や時間を消費しながら仕事を攻め、どんどん成功していっているライターさんも目立つようになりました。そういう点では私はライターをだらだらと7年、8年と細々やってきたけれど、ビジネス戦略的な思考や数字を第一とするシビアな姿勢はあまり持ち合わせていませんでした。

2年ぐらい前でしょうか、ランサーズで認定ランサーとなり、たまに報酬ランキングに入ったこともありますが、自分のような底辺ライターというか、鍋底割れライターのようなワークスタイルと数字でさえ、こういう思わぬ評価を与えられるということは、かなり客観的に突き放して見ないといけないと感じていました。

そこにあるのは、アフィリエイトと一緒で「参入する人は星の数ほどいるけれど、継続して収入を上げ続ける人は少ない」ということと同意なのかもしれません。

ライターとしての新たな立ち位置を探して

今年は前半でキュレーションサイトもやめました。いろいろ大変な案件ジャンルとはいえ、収入は安定するので魅力的でした。ただ、自分の書きたいジャンルを優先させること。そして少しずつ攻めるジャンルを見つけること。手探り状態でやった今年の後半、たしかに収入は減りましたが、それも次の段階への一時的な谷間だと信じて、マイペースでお仕事しています。

ランサーズのようなお仕事サイトがもたらした新たな時代の恩恵を感じつつ、来年の動きに向けて少しずつ気持ちを転換させている年の瀬です。