CNNの記事で紹介されていた中国の若手写真家、ルオ・ヤン(Luo Yang/罗洋)の写真が素晴らしい。
中国の若手女性写真家を知ってる?
写真についてはよくわからないけれど、女性のヌードをテーマにしながらエロスが削ぎ落とされている代わりに、中国の乾いた生活が充満していて〈生〉のなまなましさが漂ってくる。
そもそも中国の都会の若い女性たちがどういったスタイルで暮らしているのか、よく知らない。
映画やテレビで伝わってくる中国の光景はとても断片的に切り取られている。
ルオ・ヤンの女性ヌードの写真を一枚ずつ眺めていると、中国の女性の乾いた目、生活に倦んだオーラ、そして生への泥臭さを感じてたまらない。
ルオ・ヤンってどんな写真家?
公式サイトによると、ルオ・ヤンは中国東北部の遼寧省にて1984年の生まれ。
グラフィックデザインの勉強をしていたが、写真の才能に目覚めて活動を開始。
現在は、北京と上海を拠点にフリーランスのカメラマンとして活躍している。
中国はもとよりEU各国での個展も数多く開催し、どの会場も成功を収めているようだ。
ジェンダーを超える、自由かつ自立して
まだまだ女性に対して「女性らしさ」「慎ましさ」を求めるといった伝統的な考え方の根強い中国にあって、アンチテーゼといえるプロジェクト「Girls」。
実際、CNNの記事の本人談によれば「今回のプロジェクトの意図は、私が女性を美しい状態だと感じる「原始的」で「若々しさ」を切り取りたかった」と語っている。
サイトやInstagramで見るルオ・ヤンの写真の特徴は、どれもボーイッシュな、というより性に加担しない女性を好んで撮影している点だ。
少年性に通じるような華奢で細身の少女。
スキンヘッドによって、エロスが〈性〉のゆらぎのなかで一点にとどまっている女性も印象的だ。
女性であるというだけであらゆる役割を背負わされるのは日本だけでなく中国でも同様だ。
CNNのルオ・ヤンへのインタビューでもはっきりと名言している。
「いまの願いは、私の写真を通じて中国の女性たちがもっと自由に、もっと自立することによって夢を叶えていってほしいということです。
きっと私の写真はそうしたモチベーションに火を付けていくと信じています」
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Twitterによると、2017年12月時点で大阪のスタンダードブックストア心斎橋で彼女の写真集「GIRLS」を取り扱っていた。
中国の女性フォトグラファーで注目のLuo Yangの写真集『GIRLS』。 pic.twitter.com/XubAnMfwij
— スタンダードブックストア心斎橋 (@standardbook) 2017年12月3日
時代に応じて生き方とともに身体感覚を変容させる中国の女性たち。
ルオ・ヤンの写真は、中国の女性たちのあるべき姿をしかと映しだしている。
Instagram:luoyangphoto
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