とんがりコーンはひいばあちゃんの味

日曜日、昨年11月に亡くなった母方の祖母の四十九日兼納骨でした。

法要の間、不意にとんがりコーンの味が口の中に広がりました。

好物だったとんがりコーン

不思議だなと思いました。

というのも、20年ほど前、私が小学5年に亡くなった、曾祖母の好物がとんがりコーンだったからです。

お迎えに来たのでしょうか。

わが家の家系は少々複雑で、血筋が交錯していて、曾祖母と祖母は伯母=姪の関係にあたります。

しかも彼女たちの実家は数代前まで、拝み屋を務めてきた家系でした。

残念なことに、詳細を聞くことなく祖母が逝ってしまったため、具体的なことはわからないままです。

信仰心を受け継ぐこともなく

それはともかく祖母はいろんな意味で信心深い人でした。

葬儀の時に、喪主を務めた叔父が、

「亡くなった母は、仏壇の前に子供や親戚や友人知人の名前を書いた紙を貼って、朝夕のお勤めごとに健康と幸福を祈っていました」

とあいさつしたときには、さすがに涙が出てしまいました。

そこまでの信心を最期まで持ち続けた精神性に、戸惑いすらおぼえてしまいます。

そして、たまにとんがりコーンを食べるとき、私は、その曾祖母のひ孫であり、祖母の孫であることを、感謝するのです。

2009年1月14日執筆