大竹伸朗展の鑑賞メモ丨丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

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香川県は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で開催中の「大竹伸朗展〈網膜〉」を鑑賞した。

大竹伸朗氏は愛媛ゆかりの現代芸術家で、県南部の宇和島市を拠点に活動している。

愛媛でも定期的に大規模な展覧会が開催されているが、今回は香川まで足を伸ばした。

大竹伸朗展〈網膜〉

猪熊弦一郎現代美術館は2回目。今年3月、陶芸家の西條茜展以来である。

西條茜展 ダブル・タッチ | 展覧会 | MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
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「網膜屋/記憶濾過小屋」

『昭和レトロのおっきなオモチャ箱』といった雰囲気。

裏通りを歩くと出会ってしまったような、ちょっぴり淫靡な佇まいもグッと来る。

このままタイムカプセルとなって過去から未来にタイムトラベルしていきそうな、ワクワク感があった。

「網膜/炎上塔」

「網膜」シリーズの中で、一番お気に入りの一作。

大竹は、廃棄された露光テスト用のポラロイド・フィルムに残された光の痕跡を大きく引き伸ばし、その表面に透明の絵具としてウレタン樹脂を塗布する絵画作品のシリーズに、この名をつけました。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)「【展覧会】大竹伸朗展 網膜」

ウレタン樹脂のとろとろした滑らかな質感がこちらの胸を掴んでくる。

「網膜(紫氷)」

キャラメリゼされた表層をパリンと割った後のような仕上がり。

指先で質感を確かめたくてしかたなかった。

まとめ

メインとなる3階展示室には、揃いのユニフォームTシャツを着た監視員が5、6人も常駐していたのが印象的だった。

前回の西條茜展よりも2倍くらい多かった。

巨大なオブジェが2点展示されていたため、万一入館者が触ったり、ケガしたりしないように、防止策だったのかもしれない。

また、通常、展示作品のそばにある作品紹介のプレートが一切貼られていなかったのが印象的だった。

作品名や制作経緯、画材の種類などに気を取られることなく、展示室内を行ったり来たり、存分に大竹伸朗の作品の世界を堪能した。

大竹伸朗展 網膜

Shinro Ohtake: Retina

2025年8月1日(金)-11月24日(月・休)
休館日:月曜日(8月11日、9月15日、10月13日、11月3日、11月24日は開館)、9月16日、10月14日、11月4日 

大竹伸朗展 網膜 | 展覧会 | MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)では、2013年の「大竹伸朗展 ニューニュー」に続いて12年ぶりに大竹伸朗(1955-)の個展を開催します。大竹は1970年代後半より作品…
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