福祉サービスの貸付資金には、次の2種類があります。
コロナ禍以前、通常の貸付対象は次の3つの世帯でした。
障がい者世帯
65歳以上の高齢者がいる世帯
つまり、もともと生活弱者を守る目的で、世帯単位に行われる福祉事業です。
福祉貸付は通常最大80万円
通常、貸付を受けられる金額は次の通りです。
緊急小口資金 最大20万円
総合支援資金 最大60万円(月額20万円×3ヶ月)
合計 最大80万円まで
コロナによって借りられる世帯が一気に広がった
しかし、2020年からはじまった新型コロナウイルス感染拡大によって、貸付要件が一気に緩和されました。
コロナ禍の影響で収入減となったひとり親世帯や中小企業の経営者、臨時休校によって自宅で子どもの面倒をみなくてはいけない社員やパートの主婦など、誰でも借りられるチャンスが増えました。
コロナ以前に窓口で申請しようとしても「親兄弟や親戚、民間の銀行などを先に当たってください」といわれるケースもありました。
また、緊急小口資金でもお金が間に合わない場合は総合支援資金の申し込みに進みます。
しかし、コロナ禍による経済的な困窮者が増えていることで、国レベルで福祉貸付をゆるくする動きが加速。
さらに、2020年4月に緊急小口資金を利用して、つづいて総合支援資金を申し込む時には、窓口申請から郵送申請になっていました。
感染予防対策で窓口申請はホームページで申請書類をダウンロードして郵送すれば、そのまま審査となって、振り込まれる流れです。
苦しい国民の生活を守るため「書類に不備がなければ貸付をしている」といった印象を受けました。
各都道府県の社会福祉協議会(社協)によって、受付方法や貸付の流れは異なります。
必ず住所のある社協のホームページで確認しましょう!
申込窓口は、住民票のある市区町村の社協になっている場合が多いですよ
コロナ禍で福祉貸付は最大140万円
総合支援資金は原則1回のみ利用できますが、理由によって再貸付が可能です。
緊急小口資金 最大20万円
総合支援資金(1回目) 最大60万円(月額20万円×3ヶ月)
総合支援資金(2回目) 最大60万円(月額20万円×3ヶ月)【貸付延長】
合計140万円
コロナ禍によって家計の建て直しの福祉相談とセットで借りなければならないルールが省略されていて、2回目の延長がしやすくなっていました。
総合支援資金が再延長!福祉貸付は最大200万円に
そんな2021年2月2日、厚生労働省からの発表で、この福祉貸付に新しい動きがありました。
それは、総合支援資金をさらにもう1回延長できるというニュースです。
すでに総合支援資金の貸付を2回受けて終わっている世帯でも、生計の状況が苦しければ3回目の申請ができるようになります。
早ければ2021年2月中にも、下記のように福祉貸付のルールが変わります。
緊急小口資金 最大20万円
総合支援資金(1回目) 最大60万円(月額20万円×3ヶ月)
総合支援資金(2回目) 最大60万円(月額20万円×3ヶ月)【貸付延長】
総合支援資金(3回目) 最大60万円(月額20万円×3ヶ月)【再貸付】
合計 最大200万円
これで、総合支援資金の貸付が終わってもなお苦しい状況が続いている世帯がずいぶん助かることでしょう。
返済開始も延期に
コロナ禍によって貸付された福祉資金は、借入してから原則1年後に返済スタートになっています。
しかし、2021年に入っても新型コロナウイルスの影響がつづいていることから、返済開始が先延ばしされました。
具体的には、2022年(令和4年)3月末日以前に返済が始まる人で、まだ返済が始まっていない人は、返済開始は2022年(令和4年)4月以降になりました。
もし今年 2021年(令和3年)の10月から返済がスタートする人でも、半年先の2022年4月以降まで待ってもらえるのね
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