新潟から金沢へ:現代アートを巡る旅 #1 きっかけは平手友梨奈さん

たった一枚の写真で旅に出ることもあるから、人生は楽しい。

「夏、どこか旅に出たい、アートに触れたい・・・・・・。」

そんな気持ちになっていたとき、ちょうど『BRUTUS Casa』最新号の特集が「ART TRIP アートを巡る、この夏」だった。

インスタ映えしたスポット写真を見て

雑誌の魔力

表紙には里山を背景に、レースカーテンの翻る大きな窓枠。

その前に、力強くこちらを見つめる平手友梨奈さんが立っている。

この写真を見た瞬間、「ここに行ってみたい!」と思った。

小学校の授業をありありと思い出す

場所は、新潟県南部の越後妻有地方。

新潟県南部に位置する十日町市と津南町の妻有郷からなり、日本一の長さを誇る信濃川中流域に開けた盆地を中心に栄えた地域です。
なお、「妻有」とは古くからは旧十日町市、旧川西町、旧中里村、津南町地域のことを指しますが、ここでは旧松代町、旧松之山町も含めた十日町市、津南町を「越後妻有」として表現しています。

越後妻有とは – 新潟県ホームページ

写真のロケ地となった内海昭子「たくさんの失われた窓」(2006)のある町は、十日町市だった。

十日町市という地名を知ったのは小学校4年生のとき。

社会科の教科書で、豪雪地帯の暮らしを代表する地域として紹介されていた。

商店街のアーケードが大雪でも歩けるように工夫されていたり、雪かきの苦労が写真入りで紹介されていたり。

その後、地名だけは覚えていただけで歳月のみ過ぎていたが、ようやく訪れるきっかけをつかめた。

今回、この地域で現代アートをテーマにした芸術祭が開かれているのも知った。

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」だ。

片道1,000キロの旅に出発

インスタ映えするスポットがたくさんあるようで、たしかに雑誌をめくってみると、行ってみたくなる現代アートと里山が溶け込んだ光景がいくつも紹介されている。

愛媛の自宅から新潟の妻有地方まで、車でざっと片道1,000キロ。

1泊目を京都、2泊目を諏訪で過ごした後、3日目に長野から県境を越えて新潟南部へ入った。

『新潟から金沢へ:現代アートを巡る旅』のきっかけとなった

平手友梨奈さん表紙の「BRUTUS Casa」2020年9月号はこちら