印瀬の壺神(八口神社)|島根県雲南市

印瀬の壺神 Journey

八口神社、通称「印瀬の壺神」さま。

30キロほど離れた場所にも同名の神社があるので、こちらは通称で呼ばれているのだそうだ。

この記事の情報は2011年5月現在です

ヤマタノオロチが息づく地

印瀬の壺神

木次の中心部から奥出雲へ向かう国道314号線で20キロほど走る。

途中、看板を見落として引き返し、狭い道を山手に入っていく。

奥にある集落の人しか使わないだろうという、離合困難な道を10分ほど進む。

(途中、対向車が2台やってきて、ぎりぎりすり抜けたほど)

谷田がひろがる桃源郷のような風景の中、案内板と鳥居が見えた。

【復習】ヤマタノオロチ伝説

印瀬の壺神

ここでまず、この地に残る須佐之男命とヤマタノオロチ伝説をざっとおさらいしておこう。

簸ノ川(斐伊川)の天が淵(湯村地旧)に住む八岐の大蛇は国神である脚名槌、手名槌夫婦の娘を、年毎に一人ずつ奪った

今年はついに八人目の末娘、稲田姫が奪われようとしていると泣き悲しんでいた老夫婦から事情を聞かれた須佐之男命は現社地に仮の館を建てさせ見事に大蛇を退治されたという。

「八口神社の由緒書き」より

ヤマタノオロチを倒した酒壺

印瀬の壺神

この壺神さまという磐座。

須佐之男命がヤマタノオロチ退治で用意した酒壺だと伝わっている。

神代の昔、須佐之男命が八岐の大蛇を退治なされる時、脚名槌、手名槌の夫婦に

「汝等は八塩折の酒を醸り、垣を造り廻らしその垣に八門を作り、門毎に八桟敷を結い、その桟敷毎に酒船を置きて船毎にその八塩折の酒を盛りて待ちてよ」

と仰せられた -古事記より-」

「八口神社の由緒書き」より

周りの風景は、まさしく仙人の遊ぶ世界のようである。

とてつもなく恐ろしき出雲

印瀬の壺神

こじんまりとした神社は丘の上にあって、古墳のエネルギーのような濃密さを感じた。

この壺神のエネルギーはすさまじく、いままで出雲で回ったパワースポットのなかでも一、二を争うくらいの強烈さとといっていい。

この石が、出雲という大蛇のエネルギーを抑えようにも、抑えようにも暴れ狂いながらいまにも噴きあげてきそうな、間欠泉のようなイメージ。

こういうさりげない場所に巨大なパワーの館が頑然とあるという出雲。

どこまでも空恐ろしい地だ。

気軽な気持ちではお参りするのは慎みたいと思えるほど、鮮烈なイメージを残した。

2011/05/02 参拝
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