アシナヅチとテナヅチはスサノオとのつながりからたどると、義理の父母にあたります。
この温泉神社は、古事記での神名、足名椎と手名椎の神陵(お墓)が祀られている場所なのです。
威厳そなわる杉のご神木
温泉神社ですが、ここもまた国道から集落の狭い道に入り込む、わかりづらい場所にあります。
到着すると、大きな杉の木がドスンと威厳を誇っていました。
須佐神社の御神木と同じぐらいでは、という話もあるぐらい。
手水場の石鉢に柄杓がありません。
榊の枝が一振り水に半分浸かっていて、これで身を清めるようです。
ここは出雲なんだ、しかも奥出雲なんだと改めてハッとさせられました。
スサノオの義理の両親のお墓
松江市内の縁結びで有名な八重垣神社は、須佐之男(スサノオ)と櫛稲田姫(クシイナダヒメ)が新婚のとき、新居を建てた場所です。
その境内には、脚摩乳(アシナヅチ)神社と手摩乳(テナヅチ)神社という変わった名前の祠があります。
そのご神陵が上の写真です。
境内の御神陵案内板から説明文を転記してみましょう。
むかし、万歳山のふもとに住んでいた足名椎と手名椎には八人の娘がいたが、天が淵に棲む八俣の遠呂智(大蛇・八岐蛇)によって次次にたべられ稲田姫一人となった
そこに須佐之男命が参られ遠呂智退治となる。
須佐之男命は稲田姫を妻にむかえられ、国づくりがなされていく。
稲田姫の父神足名椎、母神手名椎を祭った二神(ふたご)岩は万歳山の中腹にあるが、山崩れで参詣道がなくなり、天が淵の上に玉垣を設けて拝神していた。
国道改修ににともない、その神陵が温泉神社境内に、遷座されたものである。
木次町
木次観光協会温泉神社境内・御神陵案内板
拝殿の軒下に当時の二神岩や移される前の神陵の写真がありました。
二神岩まで行けないのはほんと残念です。