仏像とピアスの穴とジェンダーと

両耳にピアスの穴を空けています。

23歳の時、京都で悶々とした青春時代を過ごしていました。

なんとか潜り込んだ小さな旅行代理店で働いていたとき、これまでとイメージを変えたいと切望し、金髪にして両耳にピアスの穴を空けてみました

ピアスと男と女

社会人になって初めて勤めた会社の社風がユニークで「ネクタイとスーツさえ着ていれば後はなにをしてもかまわない」というおおらかな雰囲気でした。

そこで思い切ってチャレンジしてみました。

上司や先輩から「雰囲気が明るくなって、似合ってるね!」と受け入れてもらえたのをよく覚えています。

ピアスの穴というと両耳に空ける、というイメージしか持っていなかったので、ここ最近、男性が片耳だけピアスをしているのをみると違和感を覚えます。

自分からすると、片耳ピアスはゴツゴツした感じがしてヤンキーっぽい感じがして美意識とズレるので想像できないのです。

もちろん、「右耳のピアスはゲイを表す」ということは昔から知っていましたが、そもそも自分の中のピアスのイメージというのは仏様から来ているのです。

あの三蔵法師も

有名な玄奘こと三蔵法師の絵図にも立派な長い耳に金輪のピアスをしていらっしゃいます。

また、法隆寺金堂壁画でもオリエンタリズム風の菩薩像があって美しい耳飾りをされています。

実際、ピアスを空けてから帰省した時、家族からも「子供の頃から好きだった仏さんみたい〜」と明るく迎えてくれました。

それに、もし自分がピアスをするとしたら、周りの女性がしているのと同じように両耳に空けようと子供の頃から思っていたのでとてもしっくりきています。

ファッションそしてアクセサリーというのはまだまだジェンダーが割に強く残っている分野だと感じます。

『女性であれば男装もかっこいい、かわいい』となります。

しかし、男性であればよほど似合うかというのもキーになりますし、 女性の方がいまでもスカートやパンツを選べるなどジェンダーの縛りの緩さは男性よりも広がりがあります。

まとめ

ジェンダーについては小さい頃からとくに20代は深く考えて袋小路に迷っていた時もよくありました。

いまはかなり距離を置いた素直な気持ちで当時の感覚を文章にできると感じています。

しばらく、ジェンダーについてピアスを皮切りに昔から考えていたことをまとめていけたらなと思っています。

2015/11 執筆