奈良はたいへん鄙びたまちである。
最近はずいぶん奈良のよさというのがわかってきたように思う。
奈良の中心はどこか
一口に奈良といってもあまりに広いが、昨年も熊野や玉置、天河から明日香村、三輪や石上にも訪れた。
京都がいにしえからいまなお活気ある都市として日々生まれ変わっているのに対し、奈良はあくまで奈良で、奈良というよりも大和や明日香の呼び名がふさわしく、生駒山地で大阪とも隔てられ、この気ぜわしい現代においても廃された都であり、素朴な時空間が守られている。
夢風ひろばでお茶を
東大寺のすぐそばにうれしいスポットを見つけた。
「東大寺門前 夢風ひろば」という。
この投稿をInstagramで見る
なんとも郷愁をさそうネーミングで、名前に叶った観光施設だった。
ショップやレストランも多彩で、施設内のお店や食事で合計2,000円以上購入すると駐車料金2時間無料というのも魅力だ。
いくつかのレシートを合算してもらうこともできた。
家族で初めて東大寺へ
施設内の「BAN-INOUE」でお茶をしてから、父母とともに裏手の東大寺に向かった。
両親は参道を歩くだけで疲れてしまって中門のところで引き返したが、たくさんの鹿に好かれて楽しそうだった。
「やっぱり旅行は若いうちにしておかないと、行ったとしてもしんどくても見ようという気力がなくなってるわ」
と母がぼそり言った。
大仏さまとひさしぶりの再会
あまり父母を待たせておけないので手短に大仏殿で盧舎那仏に手を合わせた。
手水場のあたりから胸が痛み、目がうるむ。
なんともみぞおちあたりもつかえてくる。
密教では遍く宇宙を照らす大日如来である、盧舎那仏が、いま、悲痛なエネルギーに耐えているように感じた。
お気に入りの入浴剤
売店でお気に入りの入浴剤・薬湯を買い求めて、大仏殿から境内をまわった。
途中、手向山神社の鳥居前でごあいさつだけして駐車場に戻った。
大仏プリンでほっこり
駐車場料金のために買って食べた大仏プリンが意外においしくて、うれしかった。
この投稿をInstagramで見る