2011年4月7日、朝9時に宿泊地の筑後川温泉を出発しました。
次の目的までは福岡県や大分県、熊本県の県境に近く、かなりの山奥で40キロの道のりのなか、峠を3つも越す県道をひた走りました。
狭い峠道をひたすら越えて
途中、星野村や矢部村など、八女茶の産地で有名な村々を通ったので茶畑の広がる素敵な風景を楽しめます。
道自体は側溝のある区間も多く、地元の軽トラしか通らないような狭い山道で離合もままならず緊張しましたが、通りすぎれば旅の思い出です。
最初の目的地についたのが11時過ぎでした。
「八女」という地名の由来となった、八女市の山間部にある八女津媛(やめつひめ)神社です。
ちなみに、ここ八女市矢部村へは八女ICからでも1時間以上かかります。
ただ、距離的には倍以上あるものの星野村経由ではなく八女インターからのルートのほうがおすすめです。
うきは市周辺からの山越えは思いつきで行くと悪路もあってアクセスが大変だからです。
山中に女神あり
「日本書紀」によると、景行天皇が八女の県(やめのあがた)に巡行されたとき、「東の山々は幾重にも重なってまことに美しい、あの山に誰か住んでいるか」とお尋ねになりました。
そのとき、水沼の県主猿大海(さるのおおあま)が、「山中に女神あり、その名を八女津媛といい、常に山中にいる」と答えたことから八女の地名となったとのことです。
八女津媛神社はこの八女津媛を祭った神社で、創建は養老3年(719年)三月。
こちらの神社も、権現杉などがあり、もとは修験道の土地だったようです。
神の窟
こじんまりとした境内で一見、どこにでもある村の神社ですが、この一帯の地名「神窟」の由来となった「神の窟」を見たとたん、あたたかな母性的な空気に包まれました。
岩肌に近づくと抱きしめられるようで、不意に眠気が出てきます。日だまりの縁側でひなたぼっこするようなやさしさです。
いままでいろいろと神社巡りをしてきましたが、ここにはまた来たいと思いました。おべんとうをもって、ゴザを引いて、おにぎりでもほおばりながら日がな一日過ごしたい心地です。
媛しずく
こちらは「媛しずく」。
清正の井戸みたいに、この写真を撮ると願いが叶うと噂になっています。
上の岩場から滴り落ちる雫の飲み場です。
美肌にもいいらしいので丁寧に顔を洗って帰りました。