島根県遺跡データーベースの岩屋寺跡遺跡の地図表示と手持ちの国土地理院の地形図とを見比べてみて、まずは三坂地区からその近くまで延びる林道をたどるルートを試してみることにした。
仮にこれを三坂ルートとする。
集められた石碑
愛称ドラゴンロードと呼ばれる島根県道39号線を湖陵方面に進み、菅原トンネル手前の菅原地区で左折し狭い道を入っていく。
しばらく行くと峠となり、その脇に石碑が三つ集められた箇所があった。
それぞれの石には、出雲で眼の神様として名高い一畑薬師や鳥取の山岳信仰の拠点・大山さんの神名が刻まれている。
後日入手した「佐田町の民俗文化遺産」(佐田町・佐田町教育委員会/1982)によると、この峠のさらに南東の鳥屋ヶ丸山頂に祀られていたのが参拝の便が悪いというので麓に下ろしたものだという。
また、この峠を検校峠ということもわかった。
市販の地図であっても昔の大字ぐらいまでは地名として確認できるものの、「佐田町史」や「ふるさと東須佐」をはじめ郷土資料というのはそのものがどこにあるのかという地図が掲載されておらず、現地の人しかわからない小字名や屋号で書かれていることも多い。
したがって、写真が載っている神社や石祠に行きたいと思っても、実際歩いてみて逆算的にこのあたりがこういう地名なのか、とわかることもよくあった。
知人からは「それはもう法務局までいって地籍図を閲覧するぐらいしないとね」とアドバイスされてしまったが、そこまでやるともう深みにハマり戻ってこれない予感がするので、次回の出雲で行こうかどうかは迷っている。
いよいよ林道入口からスタート
さて、その付近に駐車し、地形図を確かめながら林道を進んでいった。
道なりはところどころ岩肌が露出していてこの付近の山が岩がちなのだと思うとワクワクしてくる。
途中、看板によるとこの一帯の山は島根県の公社所有林らしく、林道もたいへんよく整備されていた。
夕暮れが迫っていたので早足で登っていき、30分ほどで林道の終点までやってきた。
この先はまだ林道整備の途中らしい。
事前に確認した地図の地点や山の標高と周囲の景色を見比べながら岩屋寺跡という岩山を捜すも、林道のすぐ下は深い谷の上に森林かつ熊笹や深い藪に覆われていて特定することができなかった。
コメント